ホモ・デウス
AIと生命工学が人間の未来と本質をどのように変えるかを探る。
飢饉、疫病、戦争。人類はこれらをほぼ克服しました。では次は? ハラリの答えは衝撃的です。不死、幸福、そして神性。人間は「ホモ・デウス(神になる人間)」を目指すというのです。『サピエンス』で過去を語った著者が、今度は未来を描きます。
この本が語ること
AIが自分よりも自分のことを知る時代が来たら、「自由意志」という概念はどうなるのでしょうか。ハラリは「データイズム(Dataism)」という新しいイデオロギーの登場を予測します。宗教もヒューマニズムも、データの前では過去の遺物になるかもしれない。この主張は挑発的ですが、現実のAI技術の進歩を見ると、決して空想とは言い切れません。
さらに恐ろしいのは、技術の恩恵が人類全体に行き渡るとは限らないという指摘です。不死や能力の拡張が一部のエリートだけのものになれば、「人間」という概念そのものが分裂します。テクノロジーの未来を楽観するだけでは足りないと、ハラリは警告しています。
こんな方に
AIや生命工学の未来に興味がある方はもちろん、「人間とは何か」を改めて問い直したい方に。読後、スマートフォンを見る目が少し変わるかもしれません。
関連コンセプト
- 個人主義 - アルゴリズム支配に脅かされる哲学的伝統
- 自己所有権 - アルゴリズムが自分自身より自分を知るとき
- ビットコイン主権 - 監視が増大する時代の金融的自律性
- プルーフ・オブ・ワーク - データ収集よりもエネルギー消費を重視するシステム
- お金と国家 - 技術が増幅または破壊できる権力構造